2016年11月13日日曜日

ムカシ×ムカシ


 文庫化されるまで待とう!と誓った『ムカシ×ムカシ』。でも見つけてしまうと手に入れたい。

 ハッキリ言って前半は面白くなかった『ムカシ×ムカシ』この物語が読者である私に投げかける謎が掴めず、行間に隠されている手掛かりから何を発見すれば、解明したことになるのか、想像すらできない状況が続き、まったく感情移入することができませんでしたが、途中で他の本に寄り道しながら何とか読み終えることができました。

 根底を流れるテーマは、やっぱり森先生だなぁ~と思えるもので、最後の最後で、アイデンティティと心理との関係を描いたものなのかもしれない。と気づきました。「人間は、自分のアイデンティティを守るために自殺することがある。」という話を聞いたことがありますが、人間は、自分のアイデンティティを守るために、時として血のつながっている親を殺し、自分すら殺すことができるのかもしれません…

 森先生は、比較的アイデンティティを守るということに拘りがない方だと思っているので、このような物語を描いた心境を聞いてみたいです。

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